Better Lit Shader 2021: Unityでの表現力を格段に向上させるアセット

25.12.202529.12.2025

Unityでゲームやアプリケーションを開発する際に、美しいグラフィックはプレイヤーの没入感を高める上で非常に重要です。

今回ご紹介する「Better Lit Shader 2021」は、Unityの標準シェーダーをより高機能で表現力豊かなものに置き換えることができる、非常に強力なアセットです。

このアセットを導入することで、あなたのゲームのビジュアルクオリティを飛躍的に向上させることができるでしょう。

詳細はこちら：Better Lit Shader 2021

Better Lit Shader 2021 とは

「Better Lit Shader 2021」は、Unityの標準的なLitシェーダー（Standard ShaderやURP/HDRPのLitシェーダー）に代わる、高機能なカスタムシェーダーパッケージです。

このアセットは、単に見た目を美しくするだけでなく、開発者がより多様な表現を容易に行えるように、数多くの新機能と改善が加えられています。

2021年版で追加された注目の機能

2021年版では、Unity 2021.3 LTS以降が最低バージョンとして必要になりますが、その分、最新のUnityバージョンやHDRP/URPのLTSバージョン（Unity 2021.3、Unity 2022.3、Unity 6、Unity 6.3）にも対応しています。

特に注目すべきは、「Mat Cap」ライティングモデルのサポートです。

これは、テクスチャレイヤーごと、あるいはグローバルに設定可能で、よりクリエイティブなライティング表現を可能にします。

さらに、「Parallax Occlusion Mapping」による奥行き感の向上や、「Dither Alpha」オプションによる半透明表現の強化も魅力です。

多様な表現を可能にする機能群

「Better Lit Shader 2021」は、他にも驚くほど多くの機能を搭載しています。

例えば、URP/HDRPでの「Clear Coat」マッピングは、自動車の塗装のような質感表現に役立ちます。

「Approximate Sub Surface Scattering」は、肌やろうそくのような、光が内部で散乱するような質感を表現できます。

「Triplanar Texturing」は、UV展開の手間を省き、テクスチャをあらゆる角度から投影できるため、地形や複雑な形状のモデルに最適です。

「Effector System」を使えば、オブジェクトの挙動やエフェクトを、ワールド空間上の球体や平面に基づいて制御できます。

「Wireframe Rendering」は、モデルのワイヤーフレームを表示できるため、デバッグや特定のビジュアルエフェクトに利用できます。

「Snow」や他のテクスチャレイヤーに適用できる「Sparkle」と「Fresnel」オプションは、雪景色や光沢のある表面の表現を豊かにします。

「Noise Quality」と「Noise Space」がレイヤーごとに設定可能になったことで、より複雑でリアルなノイズテクスチャを作成できます。

「Fast Metallic Packing」は、メタリックワークフローを高速化する新しいパッキングモードです。

「Fourth Texture Layer」が追加され、合計4つのテクスチャレイヤーを扱えるようになり、表現の幅がさらに広がりました。

「6 sided gradient projection」は、「Monument Valley」のような独特のレンダリングスタイルを実現するのに役立ちます。

「Vertex Coloring」による頂点カラーでのマテリアル制御や、「Variant Stripping System」によるビルドサイズの削減・ビルド速度の向上も、開発者にとって嬉しい機能です。

高度なレンダリング機能と統合性

URP/HDRP 12.xへの対応や、URP向けの「Baked Lit」モード、HDRP向けの「Geometric Specular AA」など、最新のレンダリングパイプラインへの対応も万全です。

テクスチャパッキングもHDRPスタイルやカスタム形式に対応しており、シェーダーの高速化に貢献します。

「Tessellation」や「Parallax」のサポートはもちろん、「Crack Free Tessellation」といったメッシュプリプロセッサーも含まれています。

テクスチャの「Stochastic sampling」は、テクスチャの繰り返し（タイリング）を自然に見せるのに役立ちます。

「Tint Masking」を使えば、メインテクスチャの4つの部分を個別に色付けできます。

「Full Support for Bakery GPU Lightmapper」は、Bakery GPU Lightmapperとの連携を強化し、高品質なライトマップ生成をサポートします。

「HDRP style Detail Texturing」や、独立したオプションを持つ4つの追加テクスチャレイヤーは、ディテールテクスチャリング、高さブレンド、アルファブレンドに利用でき、Triplanar UV、Triplanar Texturing、Stochasticも各レイヤーで独立して設定可能です。

これらのレイヤーは、頂点ペイント、ノイズ関数、プロシージャル関数でマスクできるため、多様なエフェクトを作成できます。

「MicroShadows」と「Fuzzy Shading」は、各レイヤーで利用でき、よりリアルな表面表現を可能にします。

テクスチャレイヤーごとにUV、UV1、Triplanar UV、Triplanar Texturing、ワールドプロジェクションを選択できます。

「Flat Shading」や、シングル/ダブルサイドのレンダリングにも対応しています。

「Wetness」や「Puddles」機能は、「Enviro」や「Weather Maker」といったアセットと自動的に統合され、リアルな雨や水たまりの表現を簡単に実現できます。

「Snow system」や「Wind system」も同様に統合されており、環境エフェクトの表現力を高めます。

「Dissolve Effect」は、グラデーションエッジや発光オプション付きで、オブジェクトが溶けるようなエフェクトを作成できます。

「Trax integration」により、作成したマテリアル上に足跡などの軌跡を残すことができます。

「Vegetation Studio procedural indirect support」は、植生表現との連携を強化します。

「Generate normals directly in the shader」機能は、低性能なシステムでもメモリ使用量を抑えながら高品質な法線マップを生成できます。

「LOD Dither fading」は、LOD（Level of Detail）切り替え時のちらつきを抑えます。

「Custom Material Interface」は、独自のカスタムインターフェースを提供します。